歯周病の初期は外側から歯の状態を見ただけではわからないことが多く、痛みなどの自覚症状も乏しいため、発見が遅れがちになります。症状に気がついて受診したときには、すでにかなり進行していることも少なくありません。
早期発見のために歯周病の症状を理解し、定期的にセルフチェックする習慣をつけましょう。 自分でチェックする際のポイントをまとめました。ここに挙げた症状のうち、歯肉の軽い腫れやむずがゆさ、ブラッシング時の出血などは、初期から起こりやすい症状です。進行するにつれて、口臭や口の中の粘つき、歯肉を押すと膿や血が出るといった症状が見られるようになります。
簡単にわかる症状のポイント
【ポイント1 歯肉の色】 鏡を見ながら、そっと下唇をめくり返してみましょう。このとき無理に唇をひっぱらないようにしてください。唇の裏側の淡いピンク色と、歯肉の色を比べてみて、歯肉の色が唇の裏側よりも一段薄ければ合格。唇の裏側と同じくらいだったり、やや濃い、濃淡があるという場合は要注意です。 同じように上側の歯肉も、上唇の裏側と比較してみましょう。
【ポイント2 歯肉の腫れ】 「歯の間の歯肉が目立って赤い」「歯を取り巻く歯肉に1ミリほどの幅の赤い縁どりがある」場合は、初期の歯肉炎の疑いがあります。 進行すると「赤い色が濃くなる」「厚ぼったくなる」「ぷくっとした丸みが出る」「歯肉が柔らかくたるむ」といった症状が現れます。
【ポイント3 出血】 ブラッシングのとき、歯と歯肉の境い目から血がにじんだり、歯ブラシが赤く染まるのは、歯周病の兆候です。りんごをかじると血が出る場合は、進行している可能性があります。
【ポイント4 口臭】 歯周病が進行すると、歯肉から排出される膿のために、独特のイヤなにおいが発生します。かなりのにおいですが、自分では慣れてしまってなかなかわかりません。また周囲の人が口臭に気づいたとしてもなかなか本人には言いづらいものです。家族などごく親しい人に「私の口、におわない?」と聞いてみましょう。 パートナーやお子さん、お孫さんに口臭を指摘されて歯科医院を受診したことが、歯周病発見のきっかけになるケースは少なくありません。口臭外来のあるクリニックから歯周病専門医に紹介されてくるケースもあります。
【ポイント5 歯並び】 歯周病がかなり進行すると、歯槽骨が吸収され、歯がグラつくようになります。このような不安定な状態で噛み続けていると、歯が動き、歯並びが悪くなっていきます。きちんと噛めなくなりますし、容貌まで変わってしまうこともあるのです。
いかがだったでしょうか。
『あっ、当てはまる…。』 と思われた方は、是非一度ご来院下さいね。