スタッフブログ

『自尊心はいらない、ただし誇りを持って。』 2011.01.29更新
大道廃れて仁義あり。
老子の第十八章説ですが、仁や義(情けや道徳)などが無闇に唱われるとき、
大道(人の世の常識)が放棄されているということです。つまり、仁義が尊ばれ
るようになれば、世の中は乱れはじめているということを説いた逆説的表現
です。
偉そうなことは言えませんが、このことは現代医療のなかでも同じようなことが
言えるのではないでしょうか。安易なサービスに奔り過ぎたり、“これこそはあな
た様の為に考えた・・・”などちょっと押し付けがましいようなフレーズがやたらと
目につく昨今、医学的知識や手技の裏付けは二の次になり、対峙しているのは
最早『疾病』ではなく、患者様という名の『人心』。歯科医療も完全なサービス業
になってしまえば、それはもう医療と呼ばなくていいのではないかとさえ思ってし
まいます。差別化・区別化が医療現場でも進んでいます。勿論、人があってこそ
の医学・歯科医学。人は大切。だけど、何の為に私たちがこの分野の学問を選
び、学んできたのかということを顧みることがなければ、医療という概念の根底
は崩壊してしまうように思います。
だからいつも考えます。資格をもっているということは、学び続ける義務があると
いうこと。大道を廃れさせないために、そこに向かう誇りが必要です。

ご相談・ご予約等は、お電話またはメールでお気軽にお問い合わせください。