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〜 都会人のための夜の処方箋 〜 2011.11.12更新
みなさんは、夜、気持ちよく眠れますか?
私は時々眠れない夜があります。
そんな時は大抵、手術が長引いてしまったまま帰って
からも緊張が解れなかったり、ずっと仕事のことを考え
ていたりするときなのですが・・・そんな眠れない秋の
夜長のために、こんな詩はいかがでしょう。
『 都会人のための夜の処方箋 』
〜 E.ケストナー/ドイツ/思想家 〜
どのバスでもいい、乗りこむこと。
いちど乗りかえてもかまわない。
行先は不問。いずれわかってくるだろう。
ただし、夜を厳守のこと。
いちども見たことないの場所で
(当件はこれが必須の条件)
バスを降り、闇のなかに
身を置くこと。そして待つこと。
眼につくものすべての寸法を取ること。
門、破風、樹木、バルコニー、
建物、そのなかに住む人間。
冗談でやってるなんて思わないこと。
それから街を歩くこと。縦横無尽に。
あらかじめ見当をつけないこと。
たくさんの通りがある。実に多くの!
どの角を曲がっても、その先にはまた多くの。
散歩にはたっぷり時間をとること。
いうなれば高尚の目的のため、
忘れられていたことを呼び醒まそうとするのだから。
一時間もたてば十分だ。
そのときはもう、果てしない通りを
一年も歩いたような気になるだろう。
そして、自分が恥ずかしくなってくるだろう、
脂肪過多の心臓が。
このときふたたびわかってくるのは、幸福に眼をくらまされず、
心得ておくべきこと。
自分はマイノリティであるということ。
それから最終バスに乗ること、
バスが闇に消えないうちに。
(原文)
Nächtliches Rezept für Städter
E.Kästner
Man nehme irgendeinen Autobus.
Es kann nicht schaden, einmal umzusteigen.
Wohin, ist gleich. Das wird sich dann schon zeigen.
Doch man beachte, daß es Nacht sein muß.
In einer Gegend, die man niemals sah
(das ist entscheidend für dergleichen Fälle),
verlasse man den Autobus und stelle
sich in die Finsternis. Und warte da.
Man nehme allem, was zu sehn ist, Maß.
Den Toren, Giebeln, Bäumen und Balkonen,
den Häusern und den Menschen, die drin wohnen.
Und glaube nicht, man täte es zum Spaß.
Dann gehe man durch Straßen. Kreuz und quer.
Und folge keinem vorgefaßten Ziele.
Es gibt so viele Straßen, ach so viele!
Und hinter jeder Biegung sind es mehr.
Man nehme sich bei dem Spaziergang Zeit.
Er dient gewissermaßen höher´n Zwecken.
Er soll das, was vergessen wurde, wecken.
Nach zirka einer Stunde ist´s soweit.
Dann wird es sein, als liefe man ein Jahr
durch diese Straßen, die kein Ende nehmen.
Und man beginnt, sich seiner selbst zu schämen
und seines Herzens, das verfettet war.
Nun weiß man wieder, was man wissen muß,
statt daß man in Zufriedenheit erblindet:
daß man sich in der Minderheit befindet!
Dann nehme man den letzten Autobus,
bevor er in der Dunkelheit verschwindet.

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